Photocatalytic N-Methylation of Amines over Pd/TiO2 for the Functionalization of Heterocycles and Pharmaceutical Intermediates
Lyu-Ming Wang, Kellie Jenkinson, Andrew E. H. Wheatley, Keiko Kuwata, Susumu Saito, and *Hiroshi Naka
ACS Sustainable Chem. Eng. 6, 15419–15424 (2018). (DOI: 10.1021/acssuschemeng.8b03855) [PDF]
メタノールを用いたアミンの N-メチル化反応はメチルアミンの理想的な合成法の一つである.今回我々は,パラジウムを担持した二酸化チタン光触媒を用いると,近紫外光を照射するだけでアミンの N-メチル化反応が室温付近の温和な条件で進行し,対応する三級メチルアミンを効率よく合成できることを明らかにした.この N-メチル化法では,フラン,インドール,イミダゾール,ピリジン,ピリミジン,チオフェン,フェノチアジンなど医薬品によく見られるヘテロ芳香環が保持される.実際,メタノールやエタノールを使ったメチル化もしくはエチル化によって,いくつかの医薬品も合成できた.重メタノールを用いれば重水素化された医薬品の合成もできる.さらに分子量 2800 程度のペプチド系抗生物質のメチル化にも有効である.以上の方法は,古典的な N-アルキル化反応で課題となる塩廃棄物の排出や,高温条件を必要としない点で優れている.